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 発光していくオーデコロン
 柔らかに浸水(この身を蝕んでいくのすら、快楽)
 あなたが答えるのならいざ知らず。
 愚者が引き抜くサーベル
 致死の枝
 くぐり抜けたその幸先は良し
 一縷の舌禍 (※舌禍(ぜっか)=他人の悪口や中傷などによって受ける災い)
 紫紺色のゼブラ
 心ない懺悔
 剥がれ落ちた記憶

 生死の中で微睡む
 背泳ぐ魚の逸話
 すれ違い撤廃条約
 白眼視を受け流す
 遺した者への餞
 戦略はあくまで意図的かつ利己的に、ほんの少しの情も足す。
 虫のいい忘却法
 空夜の美酒
 慈しみをこれみよがしに
 神父様へくちづけ

 ディア=ポルカ
 無垢である才能
 悲哀に暮れながら「アーメン」。
 余命を買う代価
 所有痕をなぞった
 その手を引いて徘徊
 まるで骸と化したようだ
 どんな苦痛をも堪えるほどに
 行く手を阻むと果ててしまう
 長期間の道化興行

 始まりはヒロイズム
 婚礼祝いに茨(それは嫉妬)
 途切れ途切れの集い
 焦燥に歪むヴェロニカ
 狂愛にピアス
 あまつさえの災難
 威圧を孕んだ涙声
 存在は風前の灯である
 礼節は弁えよ
 幕切れの知恵

 訓戒が消滅
 オカルトを形成(その悪趣味さに魅入られる)
 陥没パラノイア
 だから僕らは息をしている。
 ミスター・デッドエンド
 さすらい気分のホロコースト(※ホロコースト=大惨害)
 天邪鬼の片思い
 ほろ酔いになるのはきっと幸福
 重圧の増す五重奏
 擬人暗鬼なロマンス